本栖湖に行ってきた。
- 5:00
富士吉田の寝床からモゾモゾと這い出る。一緒に来ていた(というか私の方が連れてきてもらった)母親が、是非行きたいという新倉富士浅間神社に向かう。ここは五重の塔ごしに富士山を見る絶景で有名なのだ。
外に出た瞬間、感じる連日熱帯夜の都心とは違うヒンヤリとした空気と、すでに目の前にそびえる富士山に、早朝だというのにテンションが上がる。
小走りで神社に向かった。
- うげー、階段!
なんてこった。ひどいぞこれは。
そう思ったが、こちとら寝起きのハイテンションで無敵のスター状態だ。段を飛ばしたりしながら、さっさと登り始める。
…無敵時間は短いもので、すぐに汗が吹き出てきた。「滝のような」どころではない。滝に打たれたように、全身ビシャビシャである。それでも、息を切らしながら登り続ける。朝からハードすぎる運動に、身体と心臓が追いつかない。
- 5:30。着いたぞ!
なんとか登りきった…。ズブ濡れの状態で、写真スポットから見る。うーん…?あんまりよく見えないぞ…?「案外ハリボテみたいで安っぽい」とは母親の言葉。この塔、年季があるとは思えないのだ。観光地化を狙って、おっ立てただけに見える。ちゃんとしたものなんだろうか。
塔をフレームに入れるより、別のところから見たほうがいい景色だった。早朝の街並みと、朝日に照らされる富士。結果的に大満足した。
- 本題。本栖湖に行くぞ!
ここまでは母親の付き添いである。ここからが、私のやりたかったことだ。最近『ゆるキャン△』を見て、キャンプにオネツは私は、どうしても本栖湖から富士山を望みたかったのだ。しかし夏の富士山というものは、だいたい時間が遅くなればなるほど雲に隠れてしまうもの!急がねばならないのだ!
登った山を駆け下りる。泊まったところに置いてあるロードバイク(持ってきていたのだ)にまたがり、いざ行かん!
- 進まねえ…。
アレ…?おかしいな、ちっとも足が回らんぞ…。ギアが上がらん…疲れる…。前日にもロードバイクでその辺を走り回ったのと、今朝のダッシュで、脚と心臓がすでにヘトヘトなのであった。
加えて、富士急ハイランドの前を通る、富士五湖を巡る幹線道路の路面が、ものすごくガッタガタなのだ。マトモに走れたもんじゃない、路側帯を走ろうもんなら絶対に転ぶ。シーズンは渋滞するんだろうし、大型トラックも通るから、そのへんの影響だろう。昔よく通った甲州街道もこんなんだった。おかげでヒーコラヒーコラ、満身創痍ながら、「本栖湖から富士山を見る」その情熱だけで進む。
- 6:40、道の駅なるさわ
なんとかたどり着く。とにかく酷い道と、じわじわきつい登りだった…。でもこのあたりから下り。元気も出てきた。というか、路面がすごく綺麗になった!路面状況は脚力に直結し、結果的に精神力に影響するのだ。
- 7:00ごろ。青木ヶ原樹海
樹海の中を通る。日陰でめちゃくちゃ涼しい!空気が違う。一生この環境に暮らしたい!と思った。このあたりから気持ち良すぎて、止まるに止まれなくなったので写真がほとんどないです。
- 7:30ごろ。本栖湖着!
実際には、本栖湖に着いたのはもう少し前。ただ、本栖湖の入り口から、ゆるキャン△に出てくる浩庵キャンプ場等富士山スポットは、湖をぐるりと周った対岸なのだ。そしてこの頃には足がまったく動かなくて、1%でも斜度があれば足が止まるほどであったので、本栖湖に着いてからめちゃくちゃしんどかった。アニメで見た景色が出てきたときは、着いた!と声がポロリとこぼれてしまいました。
- 早起きの甲斐がありました。
最高の景色が。疲れなんて吹き飛ぶほど!
ちなみに浩庵キャンプ場は、とてつもなく混んでた。自動車が長蛇の列!「これはどうなの…」と思いました。せっかく自然豊かなところに来ているのに、自動車まみれ人まみれ…。
売店には、本気で助かりました。ありがとう、売店!キミのことは忘れないよ!。゚(゚´ω`゚)゚。
- 帰る…んだけど。
さて、リフレッシュしたし帰ろう、とするも…。ダメだ。なにも回復してない。ハンガーノックか、疲れが溜まってるだけなのか…。腹も減ってないけど、頑張って食べるか。そう思って、本栖湖畔のレストランへ。食欲無くて、吐きそうな感じだったんだけど、いざ山菜うどんが運ばれてきたら…あれ、美味しそう。ペロリ!
でも、母親に電話して、迎えに来てもらいました。ご迷惑おかけしました…。ナンボ飯食べても、たぶん帰れなかった…。帰り道はめちゃくちゃ登りなのはわかってたし。あと、日が昇ると、あんなに涼しかった青木ヶ原樹海も灼熱の日向になってました。
この翌日から仕事だったので、なんとしてもこの日のうちに横浜に帰らなければならなかったのです。体力も、時間もない社会人。旅行はきちんと計画しないと、難しいですね…。
待ってる間に、母親のおすすめ、精進湖の大杉を見てきました。
すごく疲れたし、迷惑もかけましたが、念願の本栖湖越しの富士山を見ることができて、最高の1日でした。連れてきてもらった、そして迎えに来てもらった、母親に感謝ですね。