お久しぶりです。
なんか今月は、沢山の人にブログを見ていただけていて、ありがとうございます。
今日、今話題のアニメ「SSSS.GRIDMAN」のOP映像を見ました。
…これは良いアニメですね…!
いやまだOPだけですけど。
しかしこれほどの魅力が詰まったOP映像なのに、一部のキャラクターばかりが言及されすぎていて、他にもすごいところいっぱいあるのにな〜、と思ってちょっと残念、というか、悔しく思いました。
個人的には、OPの最後のあたり。
…この意味が、わかるといいんですが…。
↓このあたりです
僕はロボットアニメが好きなので、アニメーターの名前とか、けっこう覚えてしまいます。だいたい同じジャンルのアニメばかり見ている人は、クレジットとかで「この人見たことあるな」ってアニメーター・監督さんが、いたりすると思いますけど。
今石洋之という人は、多くの人が知ってるんじゃないでしょうか?
てか、グリッドマン見てたら、知ってるでしょう。
制作会社トリガーの、取締役兼、アニメーターです。
最初のトリガー制作のアニメ、キルラキルもそうですし、天元突破グレンラガンの監督でもあります。
じゃあ金田伊功は?これは古い人です。
と言っても、2009年まで、ご存命でした。
ゲッターロボに始まり、ナウシカなどのジブリ作品にも携わった、1980年代ごろに大活躍していたアニメーターです。
この人はメカニックを描くことが多く、後世のロボットアニメに非常に多くの影響を残しています。
ロボットのツノやアンテナを、こうやってキラーン!と光らせる止め絵、よくありますよね。
円形の、光輪といいますか、が印象的です。
これは「金田びかり」と呼ばれています。
彼が初めて描いたんですね。
グレンラガンにはけっこう見られる表現だと思います。
最近だと、鉄血のオルフェンズでも、見たかな?
これは、グレンラガンの監督今石洋之、また、鉄血のオルフェンズ等ガンダム作品や勇者シリーズでロボットアニメ好きにはおなじみの大張正己が、金田伊功の影響を直接に受けたアニメーター世代だからです。
大張正己(通称:バリ)は、めちゃくちゃクセのある線を描くので、知ってるとアニメを見てて気づけて楽しいと思いますよー笑
話を戻して、金田伊功の大きな功績が、もうひとつあって。
「金田動き」や「金田ダッシュ」、「金田走り」と呼ばれる動き方です。
簡単に言うと、ロボットが、ヘンな動き方をします。
金田伊功の実質最後のアニメ作品、ガイキングLODのOPは、もう集大成と言ってもいいんじゃないでしょうか。
ロボットが空中で、腕を後ろに突き出すようにして、上半身を折りたたみます。脚はガニ股で、膝を曲げたような状態。
ジャンプして飛び上がったような姿勢、忍者、猿飛佐助なんかが、飛ぶとこんな感じのイメージですね。
このヘンな格好で、ロボットが空中で一瞬静止します。
エネルギーを溜めてる感じを出します。
そしていきなり光を放ち、背中のブースターを全開にして、ウルトラマンのように、敵に全力で突っ込んでゆくのです。
この一連の動きが、金田伊功が描いたものです。
全部が全部、こうではないですが。
グリッドマンも、ちょっと違います。ガニ股じゃないよね。
ただ腕や脚を、ヘンに伸ばしながら、空中で一瞬の静止(カメラのパーンとタイミングをずらすんですね)、そして猛ダッシュ、フルブーストでカメラを置いていく。
これはアニメで見るとメチャクチャかっこいいんですよ!!!
グリッドマンのOPもカッコいいでしょう。これですよ!これが金田伊功!
今石洋之が、今は亡き金田伊功へ向けたとても大きなリスペクトが、この数秒のアニメーションの中には詰まっているんです。
ここに感動しないといけません。監督の意図を、読み取らないと。
アニメには、色々な見方があります。
話が好き。
女の子がかわいい。
主人公がかっこいい。
声優さんが好き。
歌が好き。
制作会社が好き。
監督が好き。
アニメーターが好き。
どんな見方でも正解だと思います。
ただ、勉強していくと、色々なことが見えてきます。
この面白さも、感じて欲しいと思います。
僕はよく美術館に行きます。
狩野派でも琳派でも、師の描いた作品を模写して、自分の作品を作り上げていく。
絵を描く人って、そういうことなのかな、と思います。
日本画だろうが西洋画だろうが、漫画家だろうがアニメーターだろうが、変わらないんじゃないですかね。
こういうことを、勉強すると、「あっ!この絵って師のアレをオマージュしてるんだ!」などと、様々なことがわかって、とても楽しいんです。
そういう目線を、色々なものに向けて、生きていけたらいいですよね。